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2020年12月22日
個人情報関係     公益通報関係     憲法問題

弁護士 : 久保井 聡明

久保井L⇔O通信20.11.17-11.26(個人データ漏洩対応指針,一票の格差最高裁大法廷判決,公益通報を巡る判決,個人情報保護法が全国共通ルールへ,地方議会出席停止処分で最高裁が判例変更)

72.  【個人データ漏洩対応指針】20.11.17

ゲーム大手のカプコンが,パソコンやサーバーのデータを暗号化するラン サムウェア(身代金ウイルス)の攻撃を受け,社外の個人情報が最大約35万件 流出した可能性があると発表しました。今後,日本企業もますますサイバー攻撃 への防御が必要となりそうですが,それでも万が一,個人情報が流出してしまっ た場合,事後的に適切な処置を行う必要があります。下記は個人情報保護委員会の,個人データが漏洩した場合の対応の指針です。

 

https://www.ppc.go.jp/files/pdf/iinkaikokuzi01.pdf

 

73.  【一票の格差最高裁大法廷が合憲判決】20.11.19

昨日,最高裁大法廷は,「1票の格差」が最大3.00倍だった2019年7月参院選は違憲だとして、2つの弁護士グループが選挙無効を求めた16件の訴訟の上告 審判決で、「合憲」との統一判断を示しました。この結論自体の当否は措くとして,日経新聞に,15人の裁判官がそれぞれどのように判断したのか(反対意見を 述べた方は誰か)が表にして載っていました(下記のURL)。以前は弁護士出身者は違憲との反対意見を述べることが多かったように思いますが,今回の表を見ると,その構図自体,崩れているようです。

 

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO66369790Y0A111C2CR8000/

 

74.  【公益通報を巡る判決】20.11.24

東京地裁が、11月12日,同僚教員の研究不正を公益通報したら戒告処分を受けたとして、国士舘大(東京)の元教授2人が、学校法人国士舘などに処 分の無効確認や計660万円の賠償を求めた訴訟で、処分を無効として計120万円を払うよう法人に命ずる判決を下した,との報道がされています。

 

最近の不祥事の発覚のきっかけの多くは公益通報と言われています。内部告発というと昔は「負のイメージ」がありましたが,今は,内部告発を真摯に取り扱うかどうかで,その後の展開が大きく変わってくる時代になっています。

 

この点,今年,公益通報者保護法の改正がされ,より一層,通報者の保護が図られるようになりました。下記,消費者庁の法律改正の概要資料です。

 

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/whisleblower_protection_system/overview/assets/overview_200615_0001.pdf

 

75.  【個人情報保護法→全国共通ルールヘ】20.11.25

朝日新聞の記事によると,全国の自治体などに約2千個あると言われる個人情報 保護条例が,国と地方などの情報共有の壁になっており,この「2千個問題」を 解消するため、政府は個人情報保護法を改正し、全国共通のルールづくりに乗り 出す,とのことです(下記URL)。記事によると,新型コロナウイルスへの対 応でも、患者などの情報共有に支障が出ており、来年の通常国会にも改正案を提 出する,ということです。

 

確かに異なるルールが併存している現状は問題があり改正の必要性はありそうで す。他方,情報公開については,先進的な自治体が取り組み,これが徐々に他の 自治体や国にも波及していったという面もあります。どのような方向で全国共通 のルールを作るのか,注目していく必要があるように思います。

 

https://www.asahi.com/articles/DA3S14706448.html

 

76.  【最高裁大法廷→判例変更】20.11.26

さて,昨日(11.25),地方議会の出席停止処分をめぐる裁判の上告審判決で、 最高裁大法廷は、最も重い除名以外は「裁判の対象外」とした1960年の判例 を変更し,出席停止処分も「裁判所が常に適否を判断できる」と述べ、議会側の上告を棄却した。15人の裁判官全員一致の判断です。下記,裁判所URLです。

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=89851

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